この記事でわかること
- ✅ NotebookLMを会議資料の説明準備に使えるのか
- ✅ 資料作成者の立場で、会議前に懸念点を整理できるのか
- ✅ 学部ごとの課題や意見の違いを比較できるのか
- ✅ 学長向け報告・リスク整理・新任職員向け説明に使えるのか
- ✅ 実際に使って感じたメリットと注意点
会議資料を作ったあとに、こんな不安を感じることはないでしょうか。
「この資料、会議でどこを重点的に説明すればいいのだろう?」
「どの部署や学部から質問が出そうだろう?」
「上司や役員に報告するとき、何を一番強調すべきだろう?」
大学職員の仕事では、資料を作って終わりではなく、その資料をもとに会議で説明したり、関係部署と調整したり、次の対応につなげたりする場面が多くあります。
前回の記事では、NotebookLMに入試改革会議資料を読み込ませ、会議資料を受け取った側が短時間で内容を理解し会議に参加する準備ができるかを検証しました。
今回は少し視点を変えて、会議資料を作成・説明する側の立場でNotebookLMを使ってみます。
資料を作成したあとに、会議でどこを重点的に説明するか、どのような懸念点があるか、どのようなリスクを事前に押さえておくべきかを整理できるのか、大学職員の実務目線で検証しました。
👉 前回の記事はこちら:

会議資料は「作った後」の準備も大事
会議資料の作成は時間がかかりますよね。しかも、資料を作って終わりではありません。
会議では、資料をもとに説明し、質問に答え、必要に応じて関係部署との調整や今後の対応につなげていく必要があります。
そのため、会議前には次のような準備も重要になります。
- どこを重点的に説明するか
- どの部署・学部から質問が出そうか
- 上司や役員には何を簡潔に伝えるべきか
- 想定されるリスクや懸念点は何か
- 新任職員や異動者に説明するなら、何から伝えるべきか
今回は、NotebookLMを単なる要約ツールとしてではなく、会議資料を作った後の説明準備や壁打ち相手として使えるかを検証していきます。
今回使用した入試改革検討会議資料
今回は架空の大学を想定した「2027年度 入試改革検討会議資料」を使用しました。
実在の大学情報や個人情報は使わず、検証用のサンプル資料として作成したものです。
資料には、以下のような内容を含めています。
- 2026年度入試結果概要
- 学部別分析
- 入試方式別分析
- 高校訪問結果
- 志願者アンケート分析
- 会議参加者の発言メモ
- 課題整理
- 改革案比較
- 審議事項
- 自由記述コメント
※この記事は、実在の大学・学生・入試情報を扱ったものではありません。検証用のサンプル資料を使っています。
NotebookLMで会議資料の説明準備をしてみた
ここからは、資料を作成・説明する側の立場で、NotebookLMに質問していきます。
今回試したのは、以下の5つです。
- 入試課長が最も懸念していることの整理
- 情報学部と国際学部の課題比較
- 学長向けの1ページ報告
- 想定されるリスクの整理
- 新任職員が最初の1か月で理解すべきことの整理
単に資料を要約するのではなく、会議で説明する前に、自分の資料を別の視点から確認することを目的にしています。
① 入試課長が最も懸念していることを整理する
まず、資料を説明する担当者の立場として、入試課長が特に懸念していることを確認しました。
質問は以下です。
入試課(課長)が最も懸念していることは?

この質問は、資料を作成した側が会議で最初に押さえておくべき懸念点を確認するために使いました。
自分で作った資料は、どうしても「自分が説明したい順番」で見てしまいがちです。
NotebookLMに「入試課長が最も懸念していること」を聞くことで、資料全体の中でどこが一番重要な問題として見えるのかを確認できます。
会議前にこの視点を確認しておくと、冒頭で補足すべき点や、上司に先に共有しておくべき点が見えやすくなると感じました。
② 情報学部と国際学部の課題を比較する
次に、学部ごとの課題を比較できるか確認しました。
質問は以下です。
情報学部と国際学部の課題を比較してください。

会議資料を作成する側としては、単に学部ごとの数字を並べるだけでなく、どこに違いがあり、どこで意見が分かれそうかを把握しておく必要があります。
たとえば、情報学部は志願者が伸びている一方で、教員や設備などのリソース不足が課題になる可能性があります。
一方で、国際学部は志願者減少への対応や、学部の打ち出し方の見直しが課題になるかもしれません。
このように、学部ごとの状況を比較しておくと、会議で「同じ入試改革でも、学部によって課題が違う」という説明がしやすくなります。
③ 学長向けに1ページで報告する
次に、上位者向けに要点を整理できるか確認しました。
質問は以下です。
学長向けに1ページで報告してください。

大学職員の仕事では、同じ資料でも、相手によって説明の粒度を変える必要があります。
担当者同士の会議では細かい数値や運用面まで説明しますが、学長や役員向けには、全体方針・意思決定に関わるポイントを簡潔に伝える必要があります。
NotebookLMに「学長向けに1ページで」と依頼すると、細かい説明ではなく、全体像や判断材料に寄せた形で整理しようとしてくれます。
もちろん、そのまま報告資料として使うのではなく、上位者向けに何を強調するべきかを考える下書きとして使うのが現実的だと感じました。
④ 想定されるリスクを整理する
次に、会議で質問されそうなリスクを洗い出せるか確認しました。
質問は以下です。
想定されるリスクを整理してください。

会議資料を説明する側にとって、リスクの整理はかなり重要です。
資料では前向きな改革案として書いていても、実際の会議では、運用負担、予算、人員、受験生への影響、既存制度との整合性などを質問されることがあります。
NotebookLMにリスクを整理してもらうことで、自分では見落としていた懸念点に気づける可能性があります。
特に、入試改革のように複数部署・複数学部が関わるテーマでは、事前にリスクを洗い出しておくことで、会議中に慌てる場面を減らせそうです。
⑤ 新任職員が最初の1か月で理解すべきことを整理する
最後に、新任職員や異動してきた職員に説明する場面を想定しました。
質問は以下です。
新任職員が最初の1か月で理解すべきことは?

この質問は、会議そのものというより、資料をもとにした説明・引き継ぎの準備として使えます。
大学職員の業務では、異動や新任者への説明で「まず何から理解してもらうか」を整理する必要があります。
NotebookLMに聞くことで、資料の中から新任職員にとって重要な前提知識や、最初に押さえるべき業務の流れを整理しやすくなります。
特に、入試制度や学部ごとの状況に慣れていない職員に説明する前の準備としては、十分使えそうだと感じました。
実際に使って感じたメリット
今回使ってみて、NotebookLMは会議資料を読むためだけでなく、資料を作った後の説明準備にも使えると感じました。
特に便利だと感じたのは、以下の点です。
- 資料作成者が見落としがちな懸念点を確認できる
- 学部・部署ごとの立場の違いを整理できる
- 学長や上司向けに説明する観点を整理できる
- 会議で質問されそうなリスクを事前に洗い出せる
- 新任職員向けの説明準備にも使える
自分で作った資料ほど、意外と客観的に見直すのが難しいものです。
NotebookLMを使うと、資料の内容をもとに「別の視点から見る」ことができるため、会議前の壁打ち相手として使いやすいと感じました。
注意点|NotebookLMの回答をそのまま会議進行に使わない
一方で、NotebookLMの回答をそのまま会議の進行メモや説明原稿として使うのはおすすめしません。
理由は、AIの回答が必ずしも会議の空気感や組織内の事情まで理解しているわけではないからです。
特に、以下の点は人が必ず確認する必要があります。
- 数値や事実関係が原資料と合っているか
- 資料上は書かれていない事情をAIが補っていないか
- 学部や部署の立場を単純化しすぎていないか
- リスクを過度に強調していないか
- 実際の会議で言ってよい表現になっているか
- 機密情報や個人情報を含む資料を扱っていないか
大学職員の業務では、入試情報、学生情報、学内会議資料など、慎重に扱うべき情報が多くあります。
実際の業務でAIを使う場合は、所属先のルールや利用可能なAI環境を必ず確認しましょう。
👉 AI利用時の注意点はこちら:

大学職員の実務で使えそうな場面
今回の検証を踏まえると、NotebookLMは次のような場面で使いやすいと感じました。
- 会議資料を作成した後のセルフチェック
- 上司や役員に説明する前の要点整理
- 関係部署から出そうな質問の想定
- 改革案や新制度のリスク洗い出し
- 新任職員や異動者への説明準備
- 会議前の説明メモ作成
特に、資料を作ったあとに「この説明で足りているか」「どこを突っ込まれそうか」を確認したい場面では、かなり相性が良いと感じました。
まとめ|NotebookLMは会議資料を作った後の壁打ち相手になる
今回は、NotebookLMを使って、会議資料の説明準備ができるかを検証しました。
前回記事では、会議資料を受け取った側が短時間で内容を理解する使い方を試しましたが、今回は資料を作成・説明する側の立場で使っています。
実際に使ってみると、NotebookLMは単なる要約だけでなく、以下のような会議準備にも使えると感じました。
- 担当者として懸念すべき点の整理
- 学部ごとの課題比較
- 学長向け報告の下書き
- 想定されるリスクの洗い出し
- 新任職員向けの説明準備
もちろん、NotebookLMの回答をそのまま会議で使うのは危険です。
ただし、会議前に自分の資料を見直したり、想定質問やリスクを洗い出したりする壁打ち相手としては十分実用的だと感じました。
会議資料を作ったあとに、「この説明で大丈夫かな」と不安になる方は、機密情報を含まないサンプル資料などで試してみる価値はあると思います。
NotebookLMの基本的な使い方を知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
👉 NotebookLM関連記事はこちら:

👉 AI利用時の注意点はこちら:


