「赤本AIシリーズ」は、赤本で知られる教学社と教育向けAIサービスを提供するみんがくが開発した、小論文対策用の書籍です。2025年11月からの高校での試行を経て、2026年4月6日に第1弾が発売されました。
受験生が専用解答用紙に書いた答案をスマートフォンなどで撮影すると、AIによる評価とフィードバックを確認できます。本記事では、赤本AIの機能・使い方・利用条件に加え、受験生と大学側が注意したい点を大学職員の立場から整理します。
当ブログは現役大学職員の私が、AIツール(Gemini, ChatGPTなど)を活用し、事務業務改善をするためのAI活用ブログです。私自身、文系大学卒の非エンジニアの事務職員なので、専門用語は避けて読者の皆さんが分かりやすく、すぐ使える情報をお届けできるよう心がけています。
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結論:赤本AIは発売済みの小論文問題集
赤本AIシリーズは、紙の問題集とAI診断機能を組み合わせた小論文対策教材です。2026年4月6日に「人文・教育系」「社会科学系」「医・歯・薬学系」「看護・医療系」の4冊が発売され、同年5月26日には「テーマ・資料型編」が発売されました。
- 第1弾4冊の発売日:2026年4月6日
- テーマ・資料型編の発売日:2026年5月26日
- テーマ・資料型編の定価:2,750円(税込)
発売状況や各書籍の仕様は変更される可能性があるため、購入前に教学社の公式ページで最新情報を確認してください。
赤本AIとは?
赤本AIは、小論文の答案をAIが診断し、学習の振り返りを支援する仕組みです。公式案内では、4つの観点による評価、10段階の総合評価、よかった点と改善点のフィードバックが示されています。
一方、AIの評価は大学入試の採点結果を予測するものではなく、正解や合格を保証するものでもありません。志望大学・学部の評価基準と完全に一致するとは限らないため、練習を補助する材料として利用するのが適切です。
赤本AIの使い方
- 書籍の問題を読み、専用解答用紙に手書きで答案を作成する
- スマートフォンやタブレットで解答用紙を撮影し、指定の画面から送信する
- AIの評価とフィードバックを確認し、自分で答案を書き直す
フィードバックを受けた後は、指摘をそのまま採用するのではなく、「何を伝えたかったのか」「根拠と結論がつながっているか」を自分で確認しましょう。可能であれば、書き直した答案を学校や塾の先生にも見てもらうと、AIとは異なる観点を加えられます。
利用前に確認したい条件
利用回数や対象問題、利用期限などは書籍ごとに確認が必要です。たとえば「テーマ・資料型編」の公式商品ページには、次の条件が記載されています。
- AI診断の対象は一部の問題
- 利用回数は20回
- 1冊につき1アカウント
- 利用期間は2028年3月までの予定
これらは「テーマ・資料型編」で確認できる条件です。ほかの書籍にも同じ条件が適用されると決めつけず、購入した書籍の案内を確認してください。
教学社「赤本AI 小論文対策シリーズ テーマ・資料型編」商品ページ
答案を送信するときの個人情報に注意
教学社は、送信された解答用紙をAIの学習には利用しないと案内しています。ただし、答案の診断に不要な氏名、受験番号、学校名などは書かず、個人を特定できる情報を送信しないようにしましょう。利用前には、最新の利用規約やプライバシーに関する案内も確認してください。
小論文練習と出願書類へのAI利用は分けて考える
赤本AIで小論文を練習することと、志望理由書や活動報告書など、大学へ提出する書類の作成に生成AIを利用することは別の問題です。
出願書類で生成AIを利用できるかどうかは、大学や選抜区分、書類の種類によって異なります。利用禁止、条件付き利用、利用した場合の申告などが定められている可能性があるため、必ず最新の学生募集要項と大学の案内を確認してください。判断できない場合は、提出前に志望大学の入試問い合わせ窓口へ確認しましょう。
大学側が確認したい5つの対応
文部科学省は、各大学が教育方針などに応じて生成AIの取扱いを検討すること、志願者本人が作成する書類について募集要項などで取扱いを示すことを例示しています。大学側では、少なくとも次の点を確認しておきたいところです。
- 書類ごとのルールを明示する:志望理由書、小論文、活動報告書などについて、禁止・条件付き利用・申告の要否を具体的に示す
- 選抜方針と評価方法をそろえる:アドミッション・ポリシーと、実際に確認したい能力が一致するように設計する
- AI判定だけで判断しない:AI生成物の検出結果には限界があるため、単独で不利益な判断の根拠にしない
- 本人の理解を確認する:必要に応じて面接や口頭試問を組み合わせ、提出内容を本人が説明できるか確認する
- 問い合わせ先を明確にする:受験生や高校が事前に確認できる窓口と回答方針を整える
大切なのは、生成AIを使った可能性だけを推測することではなく、大学が求める能力をどの方法で確認するのかを明確にすることです。
赤本AIを学習に生かすポイント
- 最初の答案は自分の力で書く
- 評価の点数だけでなく、指摘された理由を考える
- 自分の意図とAIの解釈にずれがないか確認する
- 書き直しも自分の言葉で行う
- 最後は先生など人の目でも確認する
AIの評価が高い文章を作ること自体を目的にせず、考えを整理して読み手に伝える練習として使うことが重要です。
まとめ
赤本AIシリーズは、2026年4月から発売されている小論文対策教材です。手書き答案を撮影して送信すると、複数の観点からAIの評価とフィードバックを受けられます。
ただし、AI診断は練習を補助するものであり、大学ごとの採点結果や合格を保証するものではありません。また、小論文の練習と出願書類への生成AI利用は分けて考え、出願時は各大学の最新ルールを確認してください。大学側にも、受験生が迷わないルールの明示と、本人の力を適切に確認できる選抜設計が求められます。
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