はじめに
GoogleのGeminiを使っているが、大学のアカウントで使えるGeminiと個人のGeminiは何が違うのか?個人のアカウントを業務に使っても良いのか?
Geminiを使用または使用を検討する上で様々な疑問が出てくるのではないでしょうか。特に仕事で使う方は学内(社内)情報や個人情報を扱うこともあり、セキュリティ面を気にされている方も非常に多いかと思います。
GoogleのGeminiには「個人の無料版」「個人の有料版(Google AIPro, AI Ultra)」「Google Workspace with Gemini(法人向け)」など複数の種類があり、業務で使う上で適したものと適さないものが存在します。
この記事では、大学職員が知っておくべきGeminiの種類と、業務利用におけるセキュリティの注意事項、そしておすすめの活用法をわかりやすく解説します。
当ブログは現役大学職員の私が、AIツール(Gemini, ChatGPTなど)を活用し、大学事務の業務改善をするためのAI活用ブログです。私自身、文系大学卒の非エンジニアの事務職員なので、専門用語は避けて読者の皆さんが分かりやすく、すぐ使える情報をお届けできるよう心がけています。
プロフィールの詳細は、以下をご覧ください。
【比較表】それぞれのGeminiの違い
Geminiは大きく分けて3つのパターンがあります。それぞれの違いを整理しました。
②の個人有料版、③Google Workspace with Gemini(法人向け)の中には複数の種類がありますが、今回はシンプルに大枠の3パターンに沿って説明していきます。
| 項目 | ①個人無料版 | ②個人有料版 | ③Google Workspace with Gemini(法人向け) |
| アカウント | 個人 (@gmail.com) | 個人 (@gmail.com) | 大学 (@univ.ac.jpなど) |
| 学習利用 | される可能性あり | される可能性あり | 原則学習利用されない |
| 情報流出 | リスクあり | リスクあり | 安全 |
| Gemini for Google Workspace* | × | 〇 | △(法人の契約による) |
| 利用用途 | プライベート | プライベート | 業務 |
画面を切り替えずに「スライド生成」「メール下書き作成」などができる機能
業務で使うなら原則「大学(@univ.ac.jp)のアカウント」
まず結論からお伝えすると、大学の業務(シラバス作成、受験生や在学生データ分析、会議議事録など)でGeminiを使う場合、「③Google Workspace with Gemini(法人向け)」にログインした状態で利用することをお勧めします。
上記の比較表にもあるように、個人向けアカウントでは有料・無料問わず、あなたが入力した情報がAIの学習に利用されてしまうのです。個人で有料アカウントを契約していて、そちらの方が使い勝手が良いという方もいるかもしれませんが、業務の情報や個人情報を入力する可能性がある場合、以下のようなリスクが想定されます。
どのようなリスクが想定されるか
例えば、個人の無料Geminiや個人有料版(Pro)で以下のような操作をしたとします。
- 「この学生の成績データを分析して:Aさん 80点、Bさん…」
- 「未発表の論文ドラフトを要約して」
- 「来年度の入試問題の案を考えて」
個人アカウントで入力した情報は、会話内容がGoogleのサーバーに保存され、AIの精度向上のために再利用(学習)されてしまう可能性があります。自身が入力した情報がそのまま他者の回答に出てきてしまう可能性が限りなく低いですが、何かあった時のリスクが大きいため避けるのが無難でしょう。
※個人のアカウントで、「Geminiアプリ アクティビティ」をオフにすることで学習をさせなくする方法もありますが、以前のチャット内容を保存しないため、過去のやり取りに基づくパーソナライズされた回答が出なくなり精度は下がる可能性が高いです。また、オフにしても会話内容は最大72時間アカウントに一時保存され、サービスの運営や不正行為防止の目的で利用される期間があります。
仕事用・学校用の Google アカウントなら安心
一方、大学が管理するGoogle Workspaceアカウントでログインしている場合、以下のように明記がされています。
Gemini アプリでのチャットの内容やアップロード済みのファイルが、人間のレビュアーによってレビューされたり、生成 AI モデルの改良のために使用されたりすることはない。
出典:https://support.google.com/gemini/answer/14620100?hl=ja&co=DASHER._Family%3DBusiness-Enterprise
自身が使っているGoogle Workspaceアカウントが対象かわからない場合は、システム管理者に確認するか、Geminiを開いた時に「盾マーク」がついているかを確認しましょう。「盾マーク」がついている場合は、AIモデルの学習には使用されません。

※ただし、盾マークがついており学習されない場合でも個人情報をAIに入力することは、大学ごとのガイドラインで禁止・制限されていることもあるため、所属大学のルールを必ず確認してください。
大学(@univ.ac.jp)のアカウントでどこまでの機能が使えるか
基本的な機能(Geminiに質問をしてチャット形式のやり取りをする)ことについて制限はありませんが、契約によって、より精度の高いモデル(2026年1月現在だとGemini3 pro)での回答数の制限、画像生成や動画生成の回数制限が異なります。また、比較表にも記載した通り、Gemini for Google Workspace*についても契約によっては使用できません。ご自身の大学でどのような契約になっているかは、大学のシステム管理部門に確認してみてください。
*Gemini for Google Workspace:Googleドキュメント、スライド、Gmail等の画面内にGeminiボタンが現れ、
画面を切り替えずに「スライド生成」「メール下書き作成」などができる機能
まとめ
基本的に業務でGeminiを使用する場合には、個人のアカウントではなく「大学(@univ.ac.jp)のアカウント」を使用することで情報の漏洩を避けることが可能です。セキュリティ面でGeminiまたはその他AIツールの使用に踏み出せない大学、または職員の方も多いのではないでしょうか。
私の所属する大学でもシステム管理部門から正式に「大学(@univ.ac.jp)のアカウントでGeminiを使用して良い」と通知が出ているにも関わらず、使っていない人がまだまだ多いのが現状です。
学校法人の特性上、新しいことに取り組むまでに時間がかかるという風土は私自身深く実感していますが、今後の大学業務(特に事務処理)においてAIを使わないというのは考えられません。本ブログではAIに関する情報を初心者向けに事務職員視点で発信しておりますので、ぜひご覧いただき、皆様の業務がより正確に効率よく進むことを願っております!


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