はじめに
このブログでは、現役の大学事務職員が現場目線で AIを使った業務効率化の具体的手法 を紹介します。本記事は 2026年1月時点の情報 に基づき、3大LLMと呼ばれる代表的な生成AIの特徴と、業務での使い分けについて分かりやすく解説します。
「ChatGPT以外にもGemini、Claudeとか色々あるけど、何が違うの?」「結局どれを使えばいいの?」といった疑問をお持ちの方は、ぜひご一読ください。
当ブログは現役大学職員の私が、AIツール(Gemini, ChatGPTなど)を活用し、事務業務改善をするためのAI活用ブログです。私自身、文系大学卒の非エンジニアの事務職員なので、専門用語は避けて読者の皆さんが分かりやすく、すぐ使える情報をお届けできるよう心がけています。
プロフィールの詳細は、以下をご覧ください。
LLMとは?
LLM(Large Language Model)とは、膨大な量のテキストデータ(ネット上の記事、書籍、プログラムのコードなど)を学習し、人間のように自然な言葉を理解・生成できるように設計されたAIプログラムのことで、単に言葉を並べるだけでなく、文脈を読み取って、次に続く最も適切な言葉を確率的に予測することができます。翻訳・文章の要約・プログラミング・メールの作成・クリエイティブな執筆など、言葉に関わるあらゆるタスクをこなすことができます。
2026年1月現在、特に性能が高く世界中で利用されている代表的なLLMが、ChatGPT・Gemini・Claudeの3つです。
ここからは、大学事務職員の観点でそれぞれの特徴やどんな業務に向いているかを紹介していきます。
3大LLMを徹底比較
1. GPTシリーズ (OpenAI社)
皆さんが一番よく知っている「ChatGPT」を動かしているLLMです。現時点の最新モデル(GPT‑5.2)は、あらゆるタスクを高いレベルでこなす総合力の高さが特徴で、日本では「チャッピー」の愛称で親しまれているように国内で最も普及している生成AIです。
得意なこと
- 汎用性: メール作成、企画書の壁打ち、文章の要約・校正、データ分析、プログラミング補助など、どんな用途でも安定した性能を発揮します。
- エコシステム: 最も普及しているため、連携できる外部サービスやツールが豊富です。情報も多く、困ったときに調べやすいのも利点です。
- 自然な対話: ユーザーの意図を汲み取り、自然で分かりやすい文章を生成する能力に長けています。
どんな業務・人におすすめ?
- 初めて生成AIを使う人
- 特定の用途に絞らず、幅広くAIアシスタントとして活用したい人
- 定型的なメール作成や資料の下書き作成を効率化したい場合
2. Geminiシリーズ (Google社)
Googleが開発するLLMで、膨大な情報の処理能力に強みを持ち、現時点の最新モデル(Gemini 3)は、多くのベンチマーク(AIの性能を測るテスト)においてトップレベルのスコアを出しています。テキストのみならず画像や音声、動画も処理・分析ができるので、手書きのメモや多言語が混在した複雑なスキャン資料を正確に読み取り、構造化されたドキュメントへと変換することが可能です。
得意なこと
- リアルタイム性: 最新のニュースやウェブ上の情報を反映した回答を生成できます。「最新の〇〇の動向を教えて」といった指示に強いです。
- 長文・大量データの読解: 一度に処理できる情報量(コンテキストウィンドウ)が非常に大きく、分厚いPDF資料や長時間の会議録、大量のアンケート結果などを丸ごと読み込ませて分析・要約させることが可能です。
- マルチモーダル: テキストだけでなく、画像や音声、動画の内容を統合的に理解する能力が非常に高いです。
どんな業務・人におすすめ?
- 最新のトレンドや他大学の事例を調査したい人
- 論文や報告書、アンケートの自由記述など、大量の資料を分析・要約したい場合
- Google Workspace(Google Meet、スプレッドシート等)との連携を重視する人
3. Claudeシリーズ (Anthropic社)
Claudeは元OpenAIのメンバーが設立したAnthropic社によるLLMで「憲法AI(Constitutional AI)」という独自の手法で開発されています。これにより、ChatGPT以上に「人間らしい自然な振る舞い」と「高い倫理観」を両立しているのが最大の特徴です。
得意なこと
- 学内規定・マニュアルの照会 「本学の旅費規定(PDF)を読み込んで、出張時のタクシー利用の条件を箇条書きで教えて」といった、正確性が求められる内部資料の読み解きに最適です。
- 自然で「人間らしい」文体: AI特有の機械的な言い回しが少なく、文脈を汲み取った柔らかい表現が得意です。メールの代筆や、相手の心情に配慮した文章作成において、修正の手間が最も少ないと評価されています。
- 高い倫理観と「知ったかぶり」の抑制: 安全性を重視した設計のため、不適切な回答を生成しにくいのが特徴です。また、根拠がない場合に「分かりません」と答える傾向が強く、ハルシネーション(もっともらしい嘘)のリスクを低減しています。
どんな業務・人におすすめ?
- 複雑な規定集を読み込ませて「このケースに該当するか?」といった複雑な照合・分析をする人
- 丁寧な言葉遣いと配慮が求められる対外的な「公式文書」を作成する人
- Excel VBAやSQLなどのコード作成・修正をする必要のある人
3大LLM比較表
以下、簡単な比較表になります。個人の使用感も含みますのでご承知おきください。
(⚪︎:得意, △:普通, ×:苦手)
| 評価項目 | GPTシリーズ (OpenAI) | Geminiシリーズ (Google) | Claudeシリーズ (Anthropic) |
|---|---|---|---|
| 汎用性(幅広い業務) | ⚪︎ | ⚪︎ | △ |
| 最新情報の反映 | △ | ⚪︎ | × |
| 長文・大量データの読解 | △ | ⚪︎ | ⚪︎ |
| コード生成能力 | ⚪︎ | △ | ⚪︎ |
| 安全性・倫理観 | △ | △ | ⚪︎ |
| 自然で創造的な文章 | ⚪︎ | △ | ⚪︎ |
| マルチモーダル(画像等) | ⚪︎ | ⚪︎ | △ |
生成AI利用時の注意点
情報の正確性(ハルシネーション)
AIは事実に基づかない誤った情報を生成することがあります。固有名詞や数値、専門的な内容については、必ずファクトチェック(事実確認)を行いましょう。
データの取り扱い
個人情報や機密情報、未公開の研究データなどを入力しないこと。入力する際は生成AIの学習に使用されないモデル(法人版など)を使用してください。また、外部への情報送信については、所属機関の規定を必ず確認してください。生成AIの学習に使用されないモデル(Google Gemini)については以下の記事をご参考ください。

得意・不得意の理解
万能なAIは存在しません。それぞれの特徴を理解し、「適材適所」で使い分けることが業務改善の鍵です。同じタスクを複数のAIに投げてみて、最もご自身が求めている回答に近いものはどれか複数回試すことで皆さんの業務にあった生成AIはどれか見つけられるはずです。
まとめ
今回の記事では、世界中で利用されている代表的な3大LLMであるChatGPT・Gemini・Claudeの3つを、初心者向けに事務職の視点で比較・紹介をしていきました。どれが一番優れているというわけではなく、それぞれに個性と得意分野があります。事務系のタスクにおいて、このうち3つのどの生成AIでも確実に業務効率化できますが、その上で、さらに業務の目的や状況に応じて最適なツールを使い分けることで、作業効率は飛躍的に向上します。ご自身にあった生成AIツールをぜひ見つけてみてください。


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