よくある質問
本題に入る前に「Microsoft Copilot」についてよくある質問にサクッと回答していきます。
Q. 「ExcelにCopilotのボタンが出てこない」のはなぜ?
A. 理由は2つあります。
理由① 職場・法人のOfficeを使っている場合 → Officeアプリ内でCopilotを使うには、会社(または法人)が「Microsoft 365 Copilot」の有料ライセンスを追加契約している必要があります。Office自体が入っているだけでは使えません。会社や法人のシステム管理部門に確認してみましょう。
理由② 個人のMicrosoft 365を使っている場合 → Microsoft 365 Personal/Familyに加入していれば、Word・Excel・PowerPointでCopilotが使えます。ただし、デスクトップアプリが最新バージョンであること、OneDriveにファイルを保存した状態であることが条件です。アプリが古いと表示されないことがあります。
Q. 「無料のCopilot」と「有料のCopilot」は何が違う?
A. 一言でいうと「チャットだけできるか、Officeアプリの中でも使えるか」の違いです。詳しくは後述の比較表をご覧ください。
Q. 「会社・法人のアカウントでCopilotを使えば業務データを入れても安全?」
A. 会社や法人のアカウントでEdgeにログインして使う「無料版Copilot(Copilot Chat)」には「エンタープライズ データ保護」が適用されます。画面上部に緑の盾マークが表示されていればOKです。ただし、会社や法人ごとのガイドラインも必ず確認してください。
はじめに
「ニュースやSNSで見る『Copilot(コパイロット)』が、職場のExcelに出てこない…」 「便利そうだけど、業務のデータを入れて大丈夫なの?」
「Microsoft Copilot」という言葉は聞いたことあるけど、Chat GPTやGeminiと何が違うの?
実は、一口に「Copilot」と言っても、大きく分けて3つの種類があり、それぞれ「できること」や「契約形態」が全く異なります。
本記事では、2026年現在の最新情報を踏まえ、事務職の皆様が知っておくべきCopilotの全体像を解説します。
当ブログは現役大学職員の私が、AIツール(Gemini, ChatGPTなど)を活用し、事務業務改善をするためのAI活用ブログです。私自身、文系大学卒の非エンジニアの事務職員なので、専門用語は避けて読者の皆さんが分かりやすく、すぐ使える情報をお届けできるよう心がけています。
プロフィールの詳細は、以下をご覧ください。
そもそもCopilotとは何か
まずはそもそもCopilotとは何かを見ていきましょう。
定義
Microsoftが提供する「生成AIアシスタント」の総称です。 中身は、「ChatGPT(OpenAI社)」の高性能な頭脳がベースになっています。
特徴
最大の特徴は、マイクロソフトの製品(Windows, Edge, Office)と強力に連携していること。 「ChatGPT」はWebサイトを開いて使いますが、「Copilot」は普段使っているブラウザやアプリの中に最初から居場所があるイメージです。
現状
すでに職場のPCでも、ブラウザ(Edge)の右側や、Windowsのタスクバーに「Copilotアイコン」が表示されている方も多いはずです。 「これ、押していいの?」と迷っている方もこの記事を読み終わる頃には自信を持って使えるようになるでしょう。
「Microsoft 365 Copilot」と「無料版Copilot」の違い
ここが最も重要で、かつ一番分かりにくい部分です。 この2つは「別物」ですので、違いを見ていきましょう。
① Copilot(無料版・Web版)
※現在は「Microsoft 365 Copilot Chat」とも呼ばれます。
- できること:インターネット検索、文章の要約・翻訳、メールの文面作成やアイデア出しなど、チャット画面での会話のみで完結する作業。
- 場所: Edgeブラウザのサイドバーや、Webサイト上で動く。
- データ元: インターネット上の公開情報、自身がアップロードしたファイルなど。
- Office連携: なし(WordやExcelの中身を直接いじることはできません)。
② Microsoft 365 Copilot(個人有料版・法人版)
- できること: Wordでの資料下書き作成、Excelでのデータ分析・グラフ化、Outlookでのメール要約など、Officeアプリの操作代行や、会社や部署のデータ(過去のメールや会議録)に基づいた回答。
- 場所: Word、Excel、PowerPoint、Teams、Outlookのアプリ内で動く。
- データ元: PC内のデータ(メール、共有ドライブ、会議録画など)とも連携する。
- Office連携: あり(「この会議録画を要約して」「このExcelデータでグラフを作って」ができます)。
「Microsoft 365 Copilot」を使うためには
「Microsoft 365 Copilot」を職場のアカウントで使うには2つの条件が必要です。
- ベースとなるライセンス (Microsoft 365 A3/A5など、会社・法人が従業員用に契約しているもの)
- 追加の有料アドオン契約 (Microsoft 365 Copilot ライセンス)
「Officeが入っている=Microsoft 365 Copilotを自動で使える」わけではありません。会社・法人側が追加予算(1ユーザーあたり月額数千円〜)を出して契約し、管理者があなたのアカウントに権限を付与しない限り、WordやExcelにCopilotのボタンは現れないのです。
私自身も会社(大学)のアカウントで使用したかったので、システム担当部署に確認をしましたが、導入しても有効に使いこなせる人が少なく費用対効果が低いという判断で、導入は検討中とのことでした。
個人向けプランの料金と変更点
では、個人向けのプランではどうでしょうか?プライベートでもAIを使用するにあたり「個人の有料版」を検討している方はこちらをご参照ください。なお、ここ1年でCopilot関連のプラン名称が大きく変わっているので、2026年2月現在の情報を整理します。
個人向けプランの概要
個人のMicrosoftアカウント(@outlook.jpや@outlook.comなど)向けには、「Microsoft 365 Personal」「Microsoft 365 Family」「Microsoft 365 Premium」といった有料プランが用意されています。
- できること:
- 個人のPCに入っているWord、Excel、PowerPointなどでCopilotが使える。
- 混雑時でも優先的に最新の高性能AIモデルにアクセスできる。
- 無料版よりも高い使用上限が適用される。
個人向けMicrosoft 365プラン
| プラン | 月額(月払いの料金) | Copilot(Office連携) | 主な用途 |
|---|---|---|---|
| Microsoft 365 Basic | 260円 | × | メール・ストレージのみ |
| Microsoft 365 Personal | 2,130円 | ✅(使用上限あり) | 個人での業務・副業 |
| Microsoft 365 Family | 2,740円 | ✅(契約者本人のみ) | 最大6人で共有 |
| Microsoft 365 Premium | 3,200円 | ✅(上限拡張) | AIをヘビーに使いたい人向け |
※ 2025年1月より、Microsoft 365 Personal/FamilyにCopilotが標準搭載されました。料金・仕様は変更される場合があるため、最新情報はMicrosoft公式サイトでご確認ください。
業務データの取り扱い(セキュリティ)
もし、個人向けのプラン使う場合、「業務データ」を入力するのは避けるべきです。
- 情報漏洩のリスク: 個人向けプランの環境に、会社の機密情報、個人情報や会議資料などをアップロードすることは、情報を管理外の場所に持ち出す行為にあたり、多くの会社や法人ででセキュリティ規定違反となります。
- 学習利用の可能性: 法人版と異なり、設定によっては入力データがAIの学習や品質向上に使われる可能性があります。
Copilot(無料版・Web版)を使うメリット
では、会社・法人での追加契約が必要なMicrosoft 365 Copilotに入っていない場合に、Copilot(無料版・Web版)が業務で使うAIツールとして使えないのかというとそんなことはありません。
「エンタープライズ データ保護」
会社・法人のアカウントでEdgeブラウザにログインして使うCopilotには、企業向けの強力なセキュリティ(エンタープライズ データ保護)が適用されます。
Copilotの画面の上部に「盾(シールド)のマーク」が出ていればOKです。

- 学習されない: 入力したデータ(会議の議事録案や内部文書の要約など)は、AIの学習には一切使われません。
- 漏洩リスクなし: 情報が外部に漏れる心配なく、業務利用が可能です。
どんな場面で使用するか
議事録の整形、メールの文面作成、アイデア出しなどは、このCopilot(無料版・Web版)で十分にこなせます。
特に私がよく使うのはExcelデータやcsvデータをアップロードして情報を抽出させたり、ファイルの内容を比較(2つのファイルで変更されている部分はどこか)させるタスクです。私の会社(大学)ではGoogleのGeminiも法人版で使用することができるのですが、同様の作業をさせた時に、Copilotの方が正確な情報を出してくれます。

ChatGPT・GeminiとCopilotの使い分け
「結局どのAIを使えばいいの?」、職場・学校での利用と個人・プライベートでの利用に分けて整理します。
🏢 職場・学校のアカウントで使う場合
| 生成AIの種類 | Copilot Chat(無料) | Microsoft 365 Copilot(有料) | Gemini(Workspace版) |
|---|---|---|---|
| 使い方 | Edgeブラウザ上でチャット | Word・Excel・PowerPoint内で直接使う | Googleドキュメント・Gmail内、またはブラウザでチャット |
| 得意なこと | メール下書き、文章の要約・翻訳、Webリサーチ | Officeファイルの作成・分析・要約、社内データ活用 | 文章生成、PDF要約、Google系アプリとの連携 |
| Office連携 | ❌ | ✅ | ❌ |
| Google系連携 | ❌ | ❌ | ✅ |
| 業務データの安全性 | 安全(盾マーク確認) | 安全 | 安全(盾マーク確認) |
| 費用(会社・法人負担) | 無料 | 月約4,500円/人(アドオン) | Workspaceの契約による |
まずはCopilot Chat(無料)を職場アカウントで試してみましょう。 Edgeを開いて盾マークを確認するだけで、すぐに安全に使えます。ExcelやWordの中でAIを使いたい場合は、システム担当部署へMicrosoft 365 Copilotの導入を相談してみてください。
🏠 個人・プライベートで使う場合
| 生成AIの種類 | Copilot(個人・無料) | Microsoft 365 Personal(個人有料) | ChatGPT / Gemini(個人有料) |
|---|---|---|---|
| 使い方 | ブラウザ・Windowsアプリでチャット | Word・Excel・PowerPoint内でCopilot使用 | ブラウザ・スマホアプリでチャット |
| 得意なこと | 日常的な調べもの、文章作成 | 個人PCのOfficeファイルをAIで作成・編集 | 汎用的な質問回答、アイデア出し、画像生成など |
| Office連携 | ❌ | ✅ | ❌ |
| 費用 | 無料 | 2,130円/月 | 無料〜1,200〜3,000円/月 |
| 業務データの入力 | ⚠️ 非推奨 | ⚠️ 非推奨 | ⚠️ 非推奨 |
⚠️ 個人アカウントへの業務データの入力は、有料・無料を問わず避けてください。 プライベート用途に限って活用しましょう。
まとめ
一口に「Copilot」といっても、無料のチャット版とOfficeアプリと連携する有料版では、できることが全く異なります。
「ExcelにCopilotが出てこない」場合は、職場が有料ライセンスを契約していないか、アプリが最新でないかのどちらかです。個人のパソコンでOffice連携させたい場合はMicrosoft 365 Personal以上の契約が必要です。
まずは職場のEdgeブラウザを開いて、盾マーク付きのCopilot Chatを使ってみることから始めてみましょう。メールの文面作成や議事録の整形など、日常業務の多くはこれだけで効率化できます。
AIツールはCopilotだけでなく、GeminiやChatGPTなど複数の選択肢があります。それぞれの特徴を理解して、業務に合ったものをうまく組み合わせるのが、賢いAI活用の第一歩です。










コメント